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チャールズ・ワイゾッキ
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チャールズ・ワイゾッキは、1928年、ミシガン州デトロイトで生まれました。父親はポーランドからの移民で、長年フォード自動車に勤めていました。ワイゾッキは、ほんの幼い頃から画家になりたいと望んでいましたが、父親はそんな息子の希望に関心を示すことはありませんでした。ワイゾッキの画家志向を支えたのは、専ら母親だったのです。
ワイゾッキは工科高校で美術を学んだ後、しばらくデトロイトのアートスタジオで仕事をしていましたが、2年間の兵役で西ドイツに渡ります。退役後、ロサンゼルス・アートセンターでデザインと広告イラストを修め、1955年、フリーランス・アーティストとしてデトロイトのマクナメラ・ブラザーズに加わります。しかし、西海岸に戻りたいと願ったワイゾッキは、1959年、ロサンゼルスに移り、3名のアーティストと共に、グループ・イーストという広告代理店を立ち上げます。クライスラーやダウ・ケミカルをはじめ、大手のクライアントに恵まれ、会社は順調に成長していきました。この間、ワイゾッキのイラストレーションの才能は高く評価され、数々の賞を受賞しています。
ワイゾッキに転機をもたらしたのは、妻エリザベスとの結婚でした。エリザベスの家系は、サンフランシスコ・バレーに最初に入った開拓移民で、ワイゾッキは、エリザベスの一族の簡素な農場の暮らし、健全な価値観に魅了されます。これが、プリミティブ・スタイルの画家、チャールズ・ワイゾッキのスタートとなりました。
1960年代前半、商業アーティストとして長者番付に載っていたワイゾッキでしたが、次第に商業アートへの関心は薄れ、アメリカーナ=プリミティブ・アートへの思いが取って代わります。夜と週末を使ってアメリカーナ=プリミティブ・アートを描き続け、個展を開催。作品全てに買い手がつくのを見るに至り、商業アートと決別しアメリカーナ・アート一本を描くことを決意します。
1972年にAMCALと契約。以降カレンダーをはじめ、コレクター・プレート、パズル、マグ等々のライセンス・グッズが世に出ることになります。1979年には The Greenwich Workshop を通して初のアート・プリントを出し、1993年までの長期に亘ってこの2社との仕事に没頭します。
しかし、完璧主義者(ワイゾッキの作品を見れば一目瞭然ですが)のワイゾッキにとって、一日15時間週6日の仕事は次第にストレスとなり、1993年、仕事先をAMCALのみに絞ります。1994〜1999年の5年の間、ワイゾッキはじっくりとキャンバスに向かうようになり、年に4、5点の作品を仕上げていきました。猫のシリーズをはじめ、宝とも呼ぶべき素晴らしい作品が生み出されたのはこの時期です。そして、自身のギャラリーをレイク・アローヘッドに開いています。1999年以降、ワイゾッキは半ば引退生活を送りながらも、2002年に他界するまで、絵筆をとり続けました。
ワイゾッキ亡き後も、多くのチャールズ・ワイゾッキ・プロダクトが作られ、ワイゾッキを愛する人々の元に届けられています。ワイゾッキは、多くのファンの胸の内に今なお生き続けているのです。
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